2日目を振り返って【新しい平和教育への挑戦】

2日目の様子は、同行の看護師、近藤さんからのレポートをご紹介します。ぜひご覧ください。

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3月13日パレスチナ2日目パレスチナ医療救援協会(PMRS)巡回診療視察と検問通過。朝バスに乗ってパレスチナ医療救援協会(PMRS)の拠点へ。パレスチナのコミュニティ内で医療活動をしている医師、看護師等スタッフのエルサレム郊外の巡回診療を見せてもらう。

9つのコミュニティが集まる地域で臨時の診療所を設けると多くの患者さんが訪れる。上気道疾患や皮膚疾患が多く、清潔な水が手に入りれば防げるような病気も多い。心血管疾患や糖尿病など継続的に薬が必要になっても高価な薬を手に入れるのも難しい。また、壁が作られていることにより壁の向こうの近い病院には行けず、遠い病院まで行かねばならなかったりする。

医療支援では現地で活動する医師看護師にスポットが当たるが、医師ひとりが行けば助けることができるわけではない。要望を聞き必要な場所にどれだけの人員を送るか考える人、医療スタッフの安全を守る人、いった先で活動の拠点を建てる人様々な見えない所で医療スタッフを支える人がいなければ、こういった支援は成立しない。まだまだまだまだ書ききれないくらいたくさんの情報を見て、聞いて、感じることができた。こんなすごい視察に参加できて本当によかった。

イスラエルとパレスチナの間にはイスラエル人が作った壁があり、パレスチナ人をコントロールする目的で検問所が作られている。パレスチナ側へ入る時は殆どノーチェックで入れるのに、イスラエル側へ行くときには空港のセキュリティチェックの様に並ばされ、荷物のチェックと金属探知のゲートがある。高い位置に見張り台を設け、若いイスラエル兵士達が談笑しながら見下ろしている。(時には上と下で激しく言い争いになることもあるそう。ただイスラエル兵士の機嫌を損ねて検問を閉めてしまうと通れなくなるのだ)

検問所周辺のパレスチナ側の壁にはそんな状況を訴える様に壁画が描かれている。日本のメディアでも見ることのあるアラファト議長の似顔絵やバンクシーの風船を持つ少女の絵が描かれている。

壁は分厚く覗く隙間もない。正に人々を隔てる“壁”だった。

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