世界からの手紙〜ミャンマーでの人道支援を行うマサシvol.1〜

CoCのブログでは世界各地のリアルな情報も発信しています。

今回は現在ミャンマーにいるCoC会員のマサシさんからブログが届いたので紹介します!

ミャンマーで壮絶な体験をしているマサシさんのブログからどんな「気づき」があるでしょうか?

 

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みなさんこんにちは。CoC会員でたまにふらっとCASACOに現れるさすらい者のマサシです。ブログに初登場させていただきます。

横浜出身の僕がなぜ頻繁にCASACOに足を運べないかというと、海外に駐在することを避けられない仕事についているからです。それは・・・人道支援という仕事です。

つまり、紛争のないところには基本的に派遣されません。日本は今喜ばしいことに紛争がないので、結局海外赴任になってしまうということです。

国対国のものを戦争、国対非国家主体を紛争、とした場合、世界にある武力による争いは9割以上が紛争となっています。現在僕のいるミャンマーもその9割の中に入ります。

 

あれ、ミャンマーって紛争地なの?っていう質問があると思います。「国のどこかで武力衝突が起こっている」という枠を用いた場合、ミャンマーは結構がっつり紛争地です。なんせ数え方にもよりますが、10くらいの武装勢力が活発に活動してますから。特に僕のいる東部は複数の武装勢力がそこかしこで戦闘していて、さながら戦国時代です。

 

そして、このミャンマー東部で特徴的なのは、地雷や不発弾による被害者がとても多いということです。今日も僕は現場に出て被害に遭った遺族の方たちと面談をし、お葬式や入院費などにかかる出費で貧困に陥るのを食い止めるための現金援助を行ってきました。子どもがどこからか見つけてきた兵器の弾頭が、家の庭で彼らがそれを使って遊んでいた時に起爆、2人は即死、8人の子どもが重軽傷を負いました。写真を見ましたが、言葉を失います。言葉を絞り出したとしても、本当に、酷い、の一言です。

 

地雷や不発弾は、特に子どもが犠牲者になるという意味で典型的です。そして、これらの兵器により紛争とは全く関係のないこのような民間人の子どもが死んだとしても、それを作った人、売った人、使った人、使うよう指揮した人、その誰も罪に問われません。理不尽です。そう、理不尽なんです。

しかし、これは当たり前のことで、その当たり前の理不尽を放っぽらかしにしているのが、今の世界の現状です。

 

僕は10年以上こういった紛争地や災害の被災地を相手に人道支援をしてきましたが、犠牲者や被災者という視点から世界を見るということはとても重要なことだと思っています。世の中には色々な「業界」があり、「階級」があり、多数に属するか少数に属するかで見方も変わり、日本という先進国で普通の生活を続けていくだけであれば様々な角度で世界を見る必要すらもないかもしれません。しかし、家の庭で子どもを吹き飛ばされた親の視点、兄弟が目の前で吹き飛んだ子どもの視点、こういった視点で世界を見ることで、今この世界が抱えている問題が本当の意味で「理解できる」気が僕はするのです。そして、人間は理解できない問題は解決できないし、解決をしようという機運の高まりにもなりません。

 

CoCがやっているような国際交流や教育の活動は、そういった世界の問題への理解の第一歩だと思っています。理解の前に「知る」があり、その前に「興味がわく」があり、その原点には「気づく」がないといけません。そして、それには子どもも大人も関係ありません。気づくのに遅すぎることはないですから。僕も会員としてその「気づく」瞬間を増やせるよう 、CoCに協力していきたいと思っています。またブログにちょくちょく投稿していきますね。みなさんよろしくお願いします!

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