Day9 式根島で島のこどもたちを海マスターに by 日本財団「海と日本プロジェクト」

11月22日、11月プログラムがスタートしました。
この日のテーマは「海に近づくこと。そして、島をもっと知ること」。

サーフィン講師との出会いが“物語”になった日


今回サーフィンを教えてくださったのは、新島を心から愛し、島を自分の宝物として大切に守り続けてきたサーファーであり、世界中から新島に集まるサーファーたちが足を運ぶ民宿の方でもあります。

サーフィン練習に入る前、子どもたちはその方から“人生の話”をじっくりと聞く時間がありました。

サーフィンを始めたきっかけ
海で出会ったかけがえのない仲間たちのこと
新島で生まれ育ったことへの誇り
「自分の宝物=島」を守りたいという想い

その方は、毎日のように海に入り、拾えるゴミがあれば誰に言われるでもなく拾い、島の子どもたちのためにできることがあれば迷わず行動します。今だけではなく未来を見据え、ずっとこの美しい自然が残るように動き続けている人でした。

その姿勢はあまりに自然で、あまりにかっこよく、私たちから見ると「生き方そのものが島への愛」そのものでした。

この話は、まさに人生の岐路に立つ参加者の心に深く届いたようでした。
話はどんどん広がり、海のことから、学校での委員会活動、部活動、人との関わり方など、自分の日常の行動にまで落とし込んで考える時間になっていきました。

お話を聞いた後はみんなでビーチクリーンにも挑戦。短い時間でしたがたくさんのゴミを拾うことができました。

海に入る。波を知る。まずは“パドリング”から。

この日は波のコンディションが難しく、波に乗ることはできませんでしたが、サーフィンの基本であるパドリングの練習にしっかり取り組みました。

波の向き、風の強さ、潮の動き。
自然が相手だからこそ、思い通りにならない日もある。
それを体で感じた子どもたちは、悔しさよりも「次は絶対乗りたい!」という前向きな声をあげていました。

午後から夜へ。テント設営、そして初めての“夜釣り”へ。

新島から式根島へ移動し、到着後はテント設営。
あたりはすでに薄暗く、スタッフも一緒にサポートしながらの共同作業になりました。

その日の最後のアクティビティは釣り。
島の釣り名人に教わりながら、満点の星空の元、港で一つひとつ仕掛けを学びました。

この日の釣果は、30cm越えのサバが4匹、さらに絶品アマジョも。
子どもたちの興奮は冷めず、帰り道でも釣りの話題が続きました。

プログラムはまだ始まったばかり。
でも、今日という一日が、参加した子どもたちの心に確かな“変化の種”を落としたことを強く感じる初日となりました。

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<リーダーやなぎのメッセージ>
冬の海、サーフィンと釣りという入口

海マスタープロジェクトの最終回は、新島のサーフィンから始まった。
冬の海は冷たい。でも、それが子供たちにとっての入口だった。

今回、僕らを導いてくれたのは、サーフィンインストラクターのケイスケさん。海と数十年向き合ってきた人だけが持つ、静かな説得力がある。

ケイスケさんが語ってくれたのは、故郷の海との向き合い方だった。

「自分たちの故郷である島を一度出ることも大切なんだ」

そう言うケイスケさんの言葉には重みがあった。一度島を出て、外の世界を見る。そこで初めて、自分たちの生まれ育った島の価値に気づく。そして戻ってくる。そういうものだと。

印象的だったのは、ケイスケさんのサーファーとしての姿だ。片手にサーフボード、片手に海に落ちているゴミを拾い上げる。それが自然な動作として身についているという。

DOWN TO EARTHというビーチクリーン活動も不定期で行なっている。

子供たちもカッコいい海の男の姿に、熱心に聴き入っていた。自分たちなりの答えを探しているようだった。

ケイスケさんの話が終わり、海に入る前にみんなでゴミを拾うことになった。子供たちは最初こそ一生懸命ゴミを探していたが、途中で飽きて遊び始める。まあ、そうなるだろうと思っていた。

やはり子供たちは遊び探しのプロだ。それでいいと僕は思う。

大切なのは、将来この子たちが一度島を出て、また戻ってきた頃に、海に対しての行動がどう変わっているかだ。その時が楽しみでならない。

ピカピカのウェットスーツとの格闘

実技では、ピカピカのウェットスーツを着て、パドリングからテイクオフまでの一連の動作を習った。冬の新島。寒いに決まっている。

最初は「寒い!」と叫んでいた子供たちだったが、すぐにみんな熱心にサーフボードと格闘し始めた。海が彼らを夢中にさせた。波を探し始めるまでの道のりは早いかもしれない。

式根島に渡り、夜になるとみんなで釣りタイム。釣りインストラクターが作ってくださった仕掛けを、どんどん夜の海に向けて投げる。

釣れた子、釣れない子、それぞれだった。でも、みんな止めるまで夢中だった。それが何よりだと思う。

今日は子供たちにとって、どんなきっかけになっただろうか。

すぐに答えは出ない。でも、いつか島を出て、また戻ってきたとき、今日の冬の海を思い出すかもしれない。インストラクターさんがサポートして下さって釣れた時の感動、はたまたケイスケさんの言葉を思い出すかもしれない。

今日も様々なキッカケが子供達に訪れていた。

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