Day11 式根島で島のこどもたちを海マスターに by 日本財団「海と日本プロジェクト」

全回の活動の様子は以下のリンクよりご覧ください!
DAY 1 DAY 2 DAY 3 DAY 4 DAY 5 DAY 6
DAY 7 DAY 8 DAY 9 DAY 10

11月プログラム、そして7月から続いた「海マスター」プロジェクト全体の最終日。
Dayにすると11日目。
子どもたちにとっても、私たちスタッフにとっても、この半年間の集大成となる一日が始まりました。

朝はいつもより少し早起きして、6時に足付港へ集合。
眠い目をこすりながら向かった港には、漁船が既に静かに待っていました。
今日は、いよいよ“本物の船釣り”に挑戦する日です。


漁船が動き出すと、昨日までとは全く違う揺れに、参加者たちは一気に表情を変えました。
「なんか…やばい」「揺れる…!」
そして、見事に船酔いの洗礼を受ける子どもたち。

それでも諦めず、ロッドを握りしめ、海を見つめ続けました。
その姿は、7月の初日の彼らの数倍も、たくましく見えました。

苦しみながらも最後までやり抜き、釣果は上々。
船釣りから戻った子どもたちの顔には、満足と、悔しさと、もっとやりたいという思いが全部混ざった、不思議で力強い表情が浮かんでいました。

朝食を挟み、キャンプ地である式根島小学校に戻って清掃。
テントだけでなく、お世話になった小学校のグラウンドのごみ1つまで、丁寧に片付けていきました。
半年間お世話になった学校のグラウンド。参加者にとって、名残惜しさを感じる場所になっていました。

最後は、閉会式。

ひとりひとりが、この11日間の思いを語りました。

「島には何もないと思っていたけど、島は宝物だった」
「おれは海マスターだと思っていたけど、まだまだ知らないことがたくさんあった。もっと挑戦したい」
「来年は友だちにも声をかけて、この活動をもっと島に広めたい」
「もっともっと挑戦したい。ウェットスーツを着れば冬も海で遊べるって知った」
「次は料理も自分たちでやりたい」
「閉鎖されている式根島のキャンプ場を、自分たちの力で復活させたい。もっと多くの人が式根島で挑戦できるようにしたい」
「海って泳ぐだけだと思っていた。でももっと深かった。参加してよかった。来年も絶対参加する」
「私たちの島って、すごく特別な場所なんだって感じた。大切にしたい。私が守っていきたい」

挑戦することが“特別なこと”ではなく、
“自分の中の当たり前”に変わっていく瞬間でした。


島の未来を、自分の言葉で語り始める子どもたち。
島のことを、誰かのものではなく“自分ごと”として語れるようになった姿が、とても頼もしく感じられました。

このプログラムが、参加者9名だけにとどまるものではないことをこの閉会式で確信しました。
この活動が影響を与える範囲は、彼らの周囲へと確実に広がっていきます。
新島・式根島に暮らす約2700人の住民、そして島を訪れる数万人の観光客。
さらには、この島の未来に関わるまだ見ぬ人たちの心にも、きっと届くものになるはずです。
彼らの“気づき”や“挑戦”は、島の文化として受け継がれ、これからの時代をつくる力になると確信できる時間でした。

スタッフからもエールが送られました。
「たくさんの挑戦にトライできたね。本当にすごかった」
「みんなが自分の島のことを宝物に感じて、大切にしていってほしい」
「この一歩は偉大だ。これからもっと一緒に挑戦していこう」

7月から始まった全11日間の海マスタープログラムは、これで全ての行程が終了しました。
けれど、活動が終わったわけではありません。
むしろ、この最終日こそが、子どもたちの心に“火が灯った日”だったように思います。

10年後も、50年後も、100年後も、式根島と新島が魅力的であり続けるために。
その未来をつくるのは、いま海に挑戦しているこの子どもたち。
島を愛し、島を育てていく力が、確かに芽を出しました。

このプロジェクトを支えてくださったすべての皆様に、心から感謝いたします。

このプロジェクトを実施するにあたり、助成をしていただいている日本財団、後援をいただいている東京都新島村、東京都新島村教育委員会、式根島観光協会、東海汽船、プロジェクトのベースキャンプとして協力いただいた式根島小学校、企画への助言や協力をいただいている、新島中学校、新島高等学校、式根島中学校、式根島支所の皆様、浅野さん(式根島モータース)、藤井さん(藤井モータース)、池村さん(池村商店)、鈴木さん(鈴豊)、宮川さん(みやとら)、木村さん、下井さん、富田さん、早乙女さんはじめ新島村の皆様、そして半年間、一番近くで支えてくれたスタッフのみんなに、何より、私たちの活動を信じ、大切なお子様をプログラムに送り出してくださった参加者保護者の皆様に、心から御礼申し上げます。

今後は、この1年間の活動をまとめた冊子と、ドキュメント動画を制作予定です。
子どもたちの挑戦の軌跡と、島への想いを、多くの方に届けていきたいと思います。
CoCの式根島・新島での挑戦もまだまだ続きます。

ーーー
<参加者さくらさんからの声>
1日目は「久しぶり〜」と「はじめまして」の日。のハズが、ケイスケさんの話を聞いて、意見を交換し合って、サーフィンの実践をして、とっても有意義で、楽しい時間となりました。アクティビティをするときも、ご飯を食べるときもいつも楽しい雰囲気でした。車に乗っているときも歩いているときも歌を大声で歌い大合唱。二人でハモったりパート分けの相談なんかしないのに、息ぴったりに歌っていて、すっかり仲良しでした。

2日目はサーフィンの続きの日。私は南の島だからと寒さを舐めていて、寒さで何度か目覚めた後の朝でした。式根島から新島まで渡り、ケイスケさんからサーフィンポイントをいくつか紹介してもらい、その場所の説明もしていただきました。サーフィンをしてきたうえでの様々なお話。私はその中で、海は楽しいが、その反面、脅威であり、時に無情であることを忘れてはいけない場所なのだということを再認識しました。だからといって海に近づかないのではなく、海と上手く付き合って、思い出に楽しいだけが残るよう準備をしっかりとしたいです。

3日目は「またね」の日。釣りから帰って来た今年みんなと一緒に食べる最後のごはんを食べました。みんなからたくあんをもらい、計8枚のたくあんを食べました(笑)。テントを片付けているとみんなと一緒にいることができる時間の終わりの近付きを感じました。最後に振り返り会をして、自分の成長を確認して、今度は何をしたいか、自分が究めたいものが何なのかを各々自分の言葉でお話しました。そして、港へ。内地組の船より先に新島に帰る連絡船が出発しました。そして、内地組も出発をするとき。式根島の仲間が手を振ってくれて、姿が見えなくなるまで、私も手を振りました。来年また会ったとき、彼らが海ともっと仲良くなって、私たちの知らない式根島の魅力を発見し、海マスターにもっと近づいていることを信じています。また会おう!私たちの親愛なる仲間たち!

ーーー
<リーダーやなぎからのメッセージ>
今日は3日間の最終日。そして、海マスタープロジェクト最後の日でもある。
朝が苦手な子たちも、今日はしっかりと集まった。
早朝の揺れる海。子供たちの感覚には少し厳しかったのだろう。一人、また一人と、魚を釣り上げるとまるで糸が切れたように船酔いでダウンしていく。

最後に残った男の子はまだ釣れていない。残された仕掛けと竿を使って海に放り投げた。
「時間的にも、ここが最後のポイントになるかな」
船長からそう告げられる。

波酔いに負けそうな自分と戦いながら左舷と右舷の竿を必死に操作するその姿を見て、僕ら大人たちもサポートに入った。結果的に大きな魚を2匹釣り上げることができた。

こうして海マスタープロジェクトは幕を下ろした。

今回のプロジェクトはまだ子供たちのきっかけづくりにすぎない。このきっかけを通して、自分たちの故郷である「海」とそこに携わる人々の魅力に、いつか気づいてもらえたらと思う。

そして綺麗な自然の魅力だけでなく、時折見せる容赦ない厳しさも、少しでも伝わっていればいい。

僕自身も、海で繋がった仲間たちと過ごした学生生活や、部活動で訪れた様々な無人島や海での体験はキャンプやスキンダイビング、スピアフィッシングをしてきたという枠組みに収まっていない。
今でも生きる力になっているし、時には厳しい自然の猛威で困っている人を支える原動力にもなっている。
コンクリートや電波じゃなく、海を含めた自然で繋がるということは、とても強い力になる。

これからも海や山、川などの自然や、そこに携わる人々から学んでいく。
そしていつかCOCの様に自分で形にして、多くの人に伝えていくことができればと考えている。

海マスターの子供達だけじゃなく、僕も一緒に挑戦しているのだ。

最後に、
この海マスタープロジェクトに携わり、ご協力してくださった日本財団の皆様、島の皆様、プロジェクトメンバーの皆様、活動のご案内を快く受け入れてくださった母校・東海大学海洋学部教学課の皆様、チームシェルパさん、多くの方々に心から感謝申し上げます。

有難う御座いました。

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

年間3000円/口からご寄付をいただいております

ご寄付はこちらから