1年長の編集期間を経て、とうとうガイドブックが完成しました!
17名の横浜駅西口の地元の小学生(二人は途中から中学生)が、力を合わせて、街を歩き、取材先を決め、コピーや文章を考え、写真も撮ってレイアウトし、完成させてくれたのです。
どうしたら横浜駅西口が、もっと愛される楽しい場所になれるだろうというのが企画のスタートでした。(実はCoCは、横浜ニシグチのまちづくりにも協力しています。)
実は、前から地元の大人も子どもも、西口をそんなにいい場所と思っていない事が気になっていました。いい街の条件って地元の人に愛されていることですよね。
そこで、地元民にこの街を好きになってもらいたいと思い、西口LOVEの生粋のニシグチっ子をつくろうと、子どもたちが西口のいいところを紹介し合ったり探したりする、西口を紹介するガイドブック制作を起案しました。
もちろん、子どもにとっても本をつくることは、本当にいい経験になるだろうと思ってです。
例えば、ガイドブック作りには、表現力が必要ですが、多くの場合子どもへの質問の返事は、「楽しかった」「美味しかった」の一言だけですよね。皆で多くの楽しさや美味しさを表す言葉を研究したのも良い思い出となりました。
また少なからず、その2つの言葉は説明するのが面倒なので使っていたりするので、本当でないことも多い。ですので彼らの本心を確認するのもけっこう大変でした。
また、自分たちの思いを書けばいいだけではなく、ガイドブックの主役は、読んでくれる人です。重要なことはそうした人々にオモシロイ、行ってみたいと思ってくれること。特に表紙は、手にとってもらう興味をひけること。手に取る相手を考えて、モノを作る経験を挑戦させてみて、本当に子どもたちは成長したと思います。
当初あった世の中にある子供向けのガイドブックが、本当に子どもたちの興味関心にフィットしているかという疑問は、まさにそのとおり。
大人の味覚と子供の味覚は異なります。楽しい場所ももちろん違います。
近隣の小学校の協力を得て、実施した横浜西口のおすすめを書いてもらう全校アンケートでは、彼らが一番楽しい場所は、公園だったり、お祭りの縁日だったりするのです。
全く大人と違う視点。出来上がったガイドブックは当初イメージしていた内容とは全く異なるものになりました。
僕らも自分の想像力を過信せず、リアルにぶつかることの重要性を学びました。
もっとびっくりしたのは、子どもの多くはガイドブックなんか見たこと無いと話してくれたことです。自分たちが面白いと思うものなんか無いからという理由でした。
そういった意味では、史上初のリアル子ども向けガイドブックになったことになります。
また、どうせ作るなら、子どものありのまま、横浜西口で子どもがどう遊んでいるのか、楽しんでいるのかを表現したいと考え。何回も何回も、子どもたちに西口を回ってもらい、彼らが興味を持つものを教えてもらいました。
ですので、お店があって、どういうお店なのか?ではなく、子どもたちが気になるもの、好きなものがあって、それがこの店にある!という構成になっています。
作り終えて、子どもたちに感想を聞くと、西口に好きな場所が増えた!好きになった!もっともっとやりたい!と嬉しい感想を言ってくれました。
完成したガイドブックを取材したところに届けてくれた子どもは、自分が作ったものが喜ばれる体験に、ちょっとびっくりしていたのが、新鮮でした。
また、完成したガイドブックを教材に使ってくれるというクラスも有り、嬉しい化学反応にびっくりしております。
街づくりや教育は一気に行くものではありません。これからもこのような活動を通して、ゆっくり一歩一歩進んでゆきたいと思います。
CoC
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